チェルノブイリの祈り

2015年、この本の作者がノーベル文学賞を受賞したという記事をみて、興味をいだきました。それまで、作者の出身地である「ウクライナ」という国について何も知らないで生きてきました。また、チェルノブイリ原発事故についての本をきちんと読んだこともありませんでした。普段なら「読みたいな」と思って、頭のなかのウィッシュリストへ登録して、そういうものを気に留めている自分に満足して、記憶が消えるとまた別のものをウィッシュリストへ登録してるだけだったのですが、今回は何かが後押ししました。アマゾンで即買でした。

この本は原子力発電所の事故に関係のある人々の苦しみが、その人達へのインタヴューという形で書かれています。この本を読むことで原発事故やそれにまつわる様々なことで苦しい気持ちになっている人の声をたくさん聞くことになります。現実へ涙を流している人たちがたくさん出てきます。笑っていたり、怒っていたりする人もいますが、泣いている人の話を読むのと同様にやりきれない気持ちになります。

この本はとても暗い気持ちになります。しかし、これを読むことで自分の知らなかった悲しみを知ることができます。

このような悲しみがある、ということを知って生きていくのと、知らずに生きていくのでは何かが違うのではないかと思いました。

愛する人が悲しみの原因になってしまった時、人がどう考え、どう生きていくことを捉えているのかが書いてあります。


reviewer : Junzo Kawai

学習塾Go'sという個別指導塾をやっています。

私立中学受験と中高生の学習指導をしています。

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本棚にはどんな本がある?どんな映画をみて、どんな音楽をきき、どんな絵を見る?